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船員はつかつかとそこにはいって
船員はつかつかとそこにはいって、いきなり勢いよく医務室の戸をノックすると、高いダブル・カラーの前だけをはずして、上着を脱ぎ捨てた船医らしい男が、あたふたと細長いなま白い顔を突き出したが、そこに葉子が立っているのを目ざとく見て取って、あわてて首を引っ込めてしまった。船員は大きなはばかりのない声で、
「おい十二番はすっかり掃除ができたろうね」
 というと、医務室の中からは女のような声で、
「さしておきましたよ。きれいになってるはずですが、御覧なすってください。わたしは今ちょっと」
 と船医は姿を見せずに答えた。
「こりゃいったい船医の私室なんですが、あなたのためにお明け申すっていってくれたもんですから、ボーイに掃除するようにいいつけておきましたんです。ど、きれいになっとるかしらん」
 船員はそうつぶやきながら戸をあけて一わたり中を見回した。
「むゝ、いいようです」

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