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円髷、前垂がけ
撫子。円髷、前垂がけ、床の間の花籠に、黄の小菊と白菊の大輪なるを莟まじり投入れにしたるを視め、手に三本ばかり常夏の花を持つ。
傍におりく。車屋の娘。


撫子 今日は――お客様がいらっしゃるッて事だから、籠も貸して頂けば、お庭の花まで御無心して、ほんとうに済みませんのね。
りく 内の背戸にありますと、ただの草ッ葉なんですけれど、奥さんがそうしてお活けなさいますと、お祭礼の時の余所行のお曠衣のように綺麗ですわ。
撫子 この細りした、(一輪を指す)絹糸のような白いのは、これは、何と云う名の菊なんですえ。
りく 何ですか、あの……糸咲々々ってお父さんがそう云いますよ。
撫子 ああ、糸咲……の白菊……そうですか。
りく そして、あのその撫子はお活けなさいませんの。
撫子 おお、この花は撫子ですか。(手なる常夏を見る。)
りく ええ、返り咲の花なんですよ。枯れた薄の根に咲いて、珍しいから、と内でそう申しましてね。


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