近づいてみると、ちょうどルビーのように、美しくすきとおる、なにかの小さい実が、ざくろのとげにつきさされていたのでした。「どうして、こんなところに赤い実がつきさされているのだろう。」 義雄さんは、赤い実をとげからぬき取って、木から下りると、お母さんのところへ持ってまいりました。 すると、お母さんは、「うぐいすか、なにかそんなような鳥が、どこからか、くわえてきてさしていったのです。」とおっしゃいました。「どうして、あんなところにさしておいたんでしょうね。」「あとから、こっちへとんでくるお友だちに知らせる目印にしたのかもしれませんね。それでなければ、あまり赤くてきれいな実だから、食べるのが惜しくてしまっておいたのかもしれません。そして、そのうちに忘れてしまって、どこかへ飛んでいってしまったのでしょう。」と、お母さんはおっしゃいました。義雄さんは、なんだかそのうぐいすがなつかしい気がしました。「お母さん、きっと、惜しくてたべなかったんですよ。」「ああ、そうかもしれません。」 美しい、赤い実を掌の上にのせて、ながめていた義雄さんは、なんの実だろうかと思いました。
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