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そういう考えじゃから
「そういう考えじゃから、命中率はだんだん低下し、砲弾代などが、やたらにかかるのじゃ。射程には、自ら限度がある。ただ砲弾を遠方へ飛ばすだけなら、射程をいくらでも伸ばし得られるが、砲門附近の風速と、弾着地点附近の風速とを考えてみても、かなりちがうのである。射程長ければ、命中率わろしである。そうではないか」 金博士は、鉛筆を握って、紙のうえに、しきりに弾道曲線を描きつつ喋る。「ですが、金博士。僕はぜひともいい大砲を作りたいと思って、そのような初速の大きい電気砲を設計したのです。一発撃ってみて、命中しなければ、二発目、三発目と、修整を加えていきます。十発のうち、二発でも一発でも命中すれば、しめたものです」「そういう公算的射撃作戦は、どうも感心できないねえ。なぜ、そんなに焦せるのであるか。もっと落着いて、命中しやすい方針をとってはどうか。ロッセ君、あなたの話を聞いていると、聞いているわしまで、なんだかいらいらしてくる。それでは、戦闘に勝てない。ロッセ君、あなたは日本人だというけれども、あなたの電気砲設計の方針は、日本人的ではないですぞ。それとも、近代の日本人は、そんなにいらいらして来たのかな」

中古同人誌 潜在意識は否定語を理解できない
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