少し前まで出張マッサージの会社に勤務していました。
バイクに乗って患者さんの自宅まで行き、２０分の施術を行っていました。
健康保険を使ってのマッサージの為、主治医の先生の同意書が必要になので、必然的に患者さんの多くは高齢者の方でした。
80歳90歳の方が多く、一人暮らしの方も珍しくありません。
体は元気なのに認知症のおばあちゃん、90歳代で二人暮らしをしているご夫婦、脳卒中の後遺症で半身麻痺の車椅子のおじいちゃん、まだ50歳代なのに病気で寝たきりの女性、色々な患者さんがいらっしゃいました。

少しでも痛みが改善すれば、少しでも筋力が改善すれば、少しでも関節の可動域が改善すればと短い施術時間でマッサージをしていましたが、大切なのは身体的な事だけでなく精神的な事も大きかったのだと思います。
誰かと会話する事、誰かと肌が触れ合う事、誰かと笑う事がどれだけ大切で元気になる事か、出張マッサージの仕事を通して学びました。

高齢者が患者さんに多い分、死に直面する事も多々ありますが、色々考えさせられる良い仕事だったと思います。
これからまだまだ高齢者が多くなるので、仕事の需要も多くなる事でしょう。
介護施設やケアマネージャーさん、訪問看護師さん等と連携を図って、より患者さんに利用しやすい業界に成長していってほしいと思っています。