2013年5月3日 [ konoyo ]
天気のいい日には、海の上が鏡のように光りました。そして、そこは、がけの南に面していまして、日がよく当たりましたから、花は物憂いのどかな日を送ることができましたが、なにしろ、がけの中ほどで、ことにほかには美しい花も咲いていませんでしたから、みつばちもやってこず、ちょうもたずねてきてくれませんので、寂しくてならなかったのであります。
花は、海の方から吹いてくる風に、そのうすい花弁を震わせながら、自分の身の不幸を悲しんでいました。
ある日のことであります。一ぴきの羽の美しいこちょうが、ひらひらと、どうしたことかその辺へ飛んできました。そして、そこに、赤いとこなつの花の咲いているのを見つけると、さっそく、花の上に飛んできました。
「まあ、珍しく、かわいらしい花が、こんなところに咲いていること。」と、ちょうはいいました。
これを聞きつけた、とこなつの花は、ちょうを見上げて、
「よくきてくださいました。私は、毎日ここで寂しい日を送っていました。そして明け暮れ、あなたや、みつばちのおたずねくださるのを、どんなにか待っていましたでありましょう。けれど、今日まで、だれも、たずねてはくれませんでした。ほんとうに、ようこそきてくださいました。」と、花はちょうに話しかけました。 <a href="http://www.shirai-shika.com/">船橋 歯科</a> <a href="http://blog.libero.it/akirame/">Give up curing ? Ready to give up law</a>
投稿者 konoyo : PM8:15