一災起これば二災起こる
■日本における半導体研究
その後、エレクトロニクスの世界に一大革命を引き起こすことになる、トランジスターの発明された年です。「一九四八年、もう一つの忘れ得ぬ要素。 それはトランジスタの誕生であった。 もしもただ一つわたしが神様に感謝するとすれば、わたしの生命を大正十四年に与えてくれたことである。その故にわたしは、わたしの研究生活の原点を、トランジスタ誕生の年に重ねることができた。わたしの研究生活が、この時間軸の奇遇によってどれほど感謝とよろこびにみちたものになったことか」(『エレクトロニクスからの発想』講談社) 一九五二(昭和二十七)年に生まれた私にも、菊池さんにならって感謝してみたいことがいくつかあります。 まず一つは、十代のほとんどをビートルズが活発に音楽活動を行っていた時期に重ねえたこと。彼らがイギリスからアメリカへ進出を開始するきっかけとなった曲、「抱きしめたい」のアメリカ発売が一九六三年十二月二十六日。この曲はたちまちヒットチャートをかけ上がり、翌年二月七日に彼らがケネディー空港に降り立ってからは、すさまじいビートルズフィーバーが巻き起こります。 日本ではまず奇妙な社会現象として彼らの存在が紹介され、私が初めて彼らの歌声を耳にしたのも、おそらくテレビの海外ニュースによってだったと思います。小学校五年生だった少年の耳に、彼らの歌声はまず、大変奇異に響きました。これまでにまったく聞いたこともないスタイルの音楽に大いに戸惑い、唯一持ちえた感想は「何か、女の子が歌ってるみたい」というものでした。VALID SEO いまどきのSEO対策 ウィルゲート ヴォラーレ

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