■駅から外に出たとき
タケシは、眠れるようになった。 けれど、なおも考え続けていた。 この病院は、戦場に設けられた避難所なのではないか。Z革命の実践される実顕地は戦場であり、戦場で傷ついた者がこの避難所に入って傷をいやす。そして再び、戦場にもどっていく。豊里とこの病院とのあいだでは、そうした有機的な連携プレーが行われているのではないか。 だが、自分が戦場に復帰する日は、果たしてくるのだろうか。 花札をしている最中、突如一連の言葉が頭の中で響きはじめ、繰り返し繰り返し続いていった。 松、桐、坊主。 まつきりぼうず。蕨市 歯医者
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